PODCAST SCRIPT FEEDBACK / 株式会社ピースフラットシステムより

『士業の未来ラジオ』第1回 進行台本へのフィードバック
──「成功事例の紹介」から「業界に役立つ情報の発信」へ

第1回の番組ポジショニングが、配信全体の天井を決めます。初回トーンを少しだけ調整するご提案です。

宛先:株式会社BizPlatform 奥平様 発信:株式会社ピースフラットシステム 片川 対象:士業の未来ラジオ 第01回 進行台本(青木様・吉野様) 作成日:2026-06-08

奥平さん、台本を読みました。

月額200万円という定量的な数字がしっかり書かれているのは、かなり良いですね。「数字がバグってますよね?」という入りも、リスナーが「え?」と耳を立てる仕掛けとして機能していると思います。

そのうえで、せっかくの第1回なので「番組のポジショニング」をもう少し攻めに振った方が中長期で効くと感じたので、所感と修正案をまとめました。お時間あるときにご覧いただけますと幸いです。

3行サマリ

  1. 良い点:定量的な数字(月額200万・50件・4万円)/青木さん・吉野さんの掛け合いテンポ/「強みの言語化」というキーメッセージ。ここはそのまま活かしたい。
  2. 気になった点:第1回が「成功事例集の1ページ目を読み上げる回」+「概要欄から事例集を無料DL」というリードマグネット型の構成になっており、番組というより販促コンテンツの色が強い。リスナーは初回でその構造を見抜き、購読・継続聴取のハードルが上がる懸念がある。
  3. 提案:第1回は「番組のスタンス=士業の方に役立つ情報を発信し続ける」を打ち出す回に。事例は「素材」として登場させ、リスナーが持ち帰れる普遍的な学び・営業ノウハウを主役に据える。事例集の案内は控えめに(あるいは第3〜4回以降に)。

1. 良いと感じた点(このまま活かしたいところ)

KEEP

定量的な数字が冒頭で出てくる

「月額平均単価4万円のお客様を、一気に50件受任」「月額200万円規模」という具体的な数字は、ラジオ番組として強力な引きになります。抽象論ではなく、数字でリスナーの注意を捕まえる構造は、初回コンテンツとして秀逸です。

修正版でも同じ数字は活かします。ただし「事例集を売るための数字」ではなく「業界に普遍化できる学びの根拠としての数字」に役割を変えます。

KEEP

掛け合いのテンポ・トーン

青木さん(MC・若手役)と吉野さん(パーソナリティ・先輩役)の役割分担、テンポ重視のフランクな掛け合い、(笑)の差し込みなど、聴いていて心地よいリズムが設計されています。「AIセールス君ラジオ風」を意識した点もありがたく、フォーマット自体は引き継いで問題ないと感じました。

KEEP

「強みの言語化」というキーメッセージ

「事務所の強みはあるのに、目の前のお客様に伝えきれていない」という課題の言語化は、士業の方が深く頷くテーマです。このメッセージ軸は修正版でもそのまま中心に据えたいと考えています。

2. 気になった点

CONCERN 01

「成功事例集の1ページ目」を読み上げる構成になっている

第1回の本編が「弊社の成功事例集の1ページ目に載っているSOLA公認会計士事務所のストーリー」として始まり、エンディングで「全37事務所のリアルな成果をまとめた成功事例集を、現在無料でプレゼントしています。概要欄のリンクからサクッとダウンロード」で締める構成は、明確にリードマグネット型です。

これはマーケファネル上は正しいのですが、ポッドキャストというメディアの特性上、リスナーが「この番組は自社サービスの販促コンテンツだな」と最初に認識すると、その後の継続聴取・購読率に天井ができます。「役立つ情報を聴きにきた」ではなく「広告を聴かされた」と感じた瞬間に、リスナーは離れます。

CONCERN 02

第1回というポジショニングの機会を、事例紹介に使い切ってしまっている

第1回は番組全体のポジショニング(=「この番組はどういう番組か」)を決める最重要回です。現状の台本だと「BizPlatformの導入事例を音声で紹介する番組」というポジションになります。

クライアント(吉野さん側)の意図としては「BizPlatformを知ってもらう」だと思いますが、士業のリスナーから見た時の番組の価値が「事例集の音声版」になってしまうのがもったいないです。同じ素材を使っても、「士業経営に役立つ普遍的な学びを発信し続ける番組」というポジションを取れば、購読・拡散・継続聴取の伸びが大きく変わります。

CONCERN 03

固有名詞の出し方が早く、聴き手の心理的距離を作る

本編冒頭で「弊社の成功事例集の1ページ目」「SOLA公認会計士事務所の福島悠代表」と固有名詞が連続で出ます。リスナー(=この番組の対象=他の税理士・士業の先生)からすると、「自分の話ではなく、よその事務所の自慢話を聴かされている」感覚になりやすいです。

事例の固有名詞は「中盤で具体例として登場させる」方が、リスナーの自分ごと化が進みます。

3. 提案する方向性

「業界に役立つ情報を発信し続ける番組」というポジション

第1回からこのスタンスを宣言し、毎回「リスナーが持ち帰れる学び」を主役に据える構成に切り替えるご提案です。

参考までに、弊社で配信している『AIセールス君ラジオ』では、回によっては自社サービスの宣伝を一切せず、営業マインドの体験談だけで構成する回があります。たとえば第13回「新規営業病にかかりました」は、片川(パーソナリティ)が「紹介営業ばかりだと組織が伸びない」「紹介は売上カウントから外している(ノーカン)」「コミュニティ(貝)を作る」といった体験ベースの営業哲学を、自社事業の話を一切交えずに語る構成になっています。

結果として「販促を聴かされた」ではなく「面白い経営者の雑談を聴いた」「次回も聴きたい」という体験が残り、結果として後から自然に問い合わせが発生する設計です。

「営業色を消す」のではなく、「先に役立てて、信頼が貯まったところで自然に検討されるよう設計する」アプローチです。

第1回〜第3回 シリーズ構成の組み直し案

現案修正案
第1回SOLA事例(月額200万受任)の紹介+事例集DL誘導「なぜ多くの税理士事務所が紹介依存から抜け出せないのか」──業界全体の構造的課題を語る回。SOLA事例は中盤で1つの具体例として登場させる。事例集の案内は最小限(or なし)。
第2回未定「強みの言語化、つまずきポイント3つ」──事例集の中から複数事務所の共通パターンを抽出し、リスナーが自分の事務所で試せる形に普遍化。
第3回未定「相性の良い顧客とは何か。3つの判別軸」──「相性」という抽象概念を、具体的な判別軸に分解。ここで初めて軽く「事例集には37件の生々しい話が載っているので気になる方は」とリードマグネットへ誘導。

4. 修正版台本サンプル(第1回・本編冒頭〜中盤)

現案と同じ「強みの言語化」「SOLA事例」を素材として使いつつ、主役を「業界の構造的課題」と「リスナーが持ち帰れる学び」に切り替えたサンプルです。15分尺を想定しています。

現案(要約)

本編冒頭:「弊社の成功事例集の1ページ目に載っているSOLA公認会計士事務所の福島悠代表のストーリーです」

→ 月額200万円受任の話 → 強みの言語化が大事 → エンディングで事例集DL誘導

主役:SOLA事務所の事例 + 事例集(販促物)

修正案(要約)

本編冒頭:「いま全国の税理士・会計事務所で、ある共通の課題があるんです」

→ 紹介依存の構造的問題 → 「強みは持ってるのに伝わってない」共通課題 → SOLA事例を1つの突破口の具体例として紹介 → エンディングで「次回もこういう実例を分解していきます」

主役:業界の課題と学び(事例は素材)

修正版台本(オープニング〜本編中盤)

【演出:アップテンポBGM → トーク開始】
青木:

士業の未来ラジオ!全国の税理士・会計事務所の先生に、明日から使える事務所経営のヒントをお届けする番組です。MCの青木です、よろしくお願いします!

吉野:

パーソナリティの吉野です。よろしくお願いします。──いや、ついに始まりましたね。

青木:

始まりましたね〜!記念すべき第1回ということで、吉野さん、この番組ってどういう番組にしていきたいですか?

吉野:

そうですね、僕ら株式会社BizPlatformって、全国で2,000以上の会計事務所さんとお付き合いさせていただいてるんですけど、その中で「みんな同じところでつまずいてるな」っていう共通課題がたくさん見えてきていて。

青木:

あ、共通課題。

吉野:

そう。だからこの番組では、うちのサービスの宣伝っていうよりは、僕らが現場で見てきた「先生方がつまずきがちなポイント」と「それを乗り越えた先生がやってたこと」をフラットに話していきたいなと。

青木:

なるほど。リスナーの先生方が、聴き終わった後に「あ、これうちでも使えるかも」って思えるような番組にしたいと。

吉野:

そうそう。だから、毎回ちゃんと「持ち帰れる気づき」を1つ以上は置いていきたいですね。事例は出しますけど、事例自慢じゃなくて、事例から見える普遍的な学びの方が主役です。

【本編:第1回テーマ──「紹介依存の構造」】
青木:

では、記念すべき第1回のテーマは何にしましょう?

吉野:

これはもう、「なぜ多くの税理士・会計事務所が、紹介依存から抜け出せないのか」です。

青木:

あ〜、もう全国の先生が頷いてそうなテーマ(笑)。

吉野:

頷いてますよね(笑)。実は僕、最近よく聞かれるんですよ。「うちは紹介で回ってるんですけど、最近ちょっと頭打ちで」って。

青木:

あ、それ僕も聞いたことあります。「紹介で回ってる」って、一見すごく良いことに聞こえますよね?

吉野:

そう、聞こえるんですけど──これ、よく構造を見ると「組織が大きくならない設計」になってることが多いんです。

青木:

えっ、どういうことですか?

吉野:

紹介ってどうしても、所長先生個人の人脈に依存するじゃないですか。だから「所長の動ける範囲」が事務所の成長の上限になっちゃう。社員の方が新規を取れる仕組みが立ち上がらないんですよ。

青木:

あ〜……それは確かに。

吉野:

で、もう一つ大事なのが、「紹介で来る顧客」と「自分たちが本当に得意な領域の顧客」が一致してないケースがめちゃくちゃ多いんです。

青木:

あ、一致してない。

吉野:

そう。先生の本当の強みは「クラウド会計を使った経営伴走」なのに、紹介で来るのは「とりあえず申告だけお願いします」っていう案件ばっかり、みたいな。

青木:

あ〜、それは確かに事務所として伸びにくいですね。

吉野:

そうなんですよ。で、ここから本題なんですけど──「強みはあるのに、目の前のお客様に伝えきれていない」っていう状態を、どう抜け出すか。これが今日の本題です。

【ここから、SOLA事例を「1つの突破口の具体例」として15秒程度で紹介。固有名詞は中盤で初登場】
吉野:

たとえば、これ実際にあった話なんですけど、SOLA公認会計士事務所の福島先生っていう方が、まさにこの「強みはあるのに伝わってない」状態でうちに来られたんですよ。

青木:

はい。

吉野:

で、最初に僕らがやったのは、サービスを売ることじゃなくて、先生の強みを言葉にすること。これを一緒に1ヶ月くらいかけて尖らせたんです。

青木:

1ヶ月。

吉野:

そう。で、強みが言葉になった後、相性の良いお客様にだけお繋ぎするようにしたら──結果、月額4万円の顧問契約を、50件、受任されたんです。

青木:

えっ……50件!?ちょっとそれ数字バグってないですか?(笑)

吉野:

バグってますよね(笑)。月額で200万円規模ですから。でも、ここで大事なのは「50件受任した」っていう結果じゃなくて、「どういう順番でやったか」なんです。

青木:

順番。

吉野:

そう。①強みを言葉にする → ②相性の良い相手にだけ届ける → ③その結果、受任率と単価が同時に上がる。この順番。これ、福島先生だけじゃなくて、うちが伴走させていただいた先生方に共通しているパターンなんです。

青木:

あ、なるほど。だから今日のリスナーの先生にも、まずこの順番を持ち帰ってもらいたいと。

吉野:

そうです。受任が伸びない時って、たいてい順番が逆になってるんですよ。「集客」から入っちゃう。でも、強みが言葉になってない状態で集客しても、相性の合わないお客様が増えるだけで、結局疲弊するんです。

エンディングの差分

修正版のエンディングは「事例集無料DL」を最後の決め台詞にせず、「次回もこういう構造を分解していきます。次回は『強みの言語化、3つのつまずきポイント』です」と次回予告で締めます。事例集の案内は軽く「気になった方は概要欄に資料置いてます」程度に留め、リードマグネットの優先度を下げます。

これにより、リスナーは「次回も聴こう」という動機を持って番組を離れることになり、購読率が上がります。

5. なぜこの方向性が中長期で効くか

現案(事例紹介型)修正案(業界ノウハウ型)
初回リスナー反応「BizPlatformの宣伝番組だな」「業界の課題を語ってくれる番組だな」
継続聴取率低い(販促コンテンツは1回で十分)高い(毎回学びがあれば習慣化)
リスナーの紹介行動起こりにくい(販促物は紹介しづらい)起こりやすい(「あの番組、業界の話で面白いよ」)
BizPlatformへの導線直接(事例集DL→営業フォロー)間接だが太い(信頼蓄積→自然な問い合わせ)
事例集のDL率初期は高いが、回を重ねると鈍化初期は低めだが、信頼蓄積で逆転する
「青木・吉野」のブランド営業担当者として認知される業界の知恵を発信する人として認知される

参考:『AIセールス君ラジオ』第13回の組み立て方

弊社の第13回は「紹介営業」をテーマにした回で、40分のうち自社サービスの話はゼロです。代わりに、片川(パーソナリティ)が次のような体験談を語っています:

片川(要約引用)
「自分は新規営業病にかかっていて、紹介案件が来ても新規営業のようにバリバリ提案してしまう。だから紹介はノーカン(売上カウントから外す)。会社として伸ばすには新規営業の歩留まりを上げないと再現性が立たない。紹介を増やすコツは『コミュニティ(貝)を作る』こと──たとえばジンギスカン会、バイブコーディング会、みたいに趣味コンセプトで経営者を集めて、自分が幹事をやりまくる。そこで巻き込み力が磨かれて、後から自然に相談が来る」

この回は「経営者の雑談を聴いた」「学びがあった」という体験だけが残り、結果として弊社へのお問い合わせも自然と増えました。役立てて信頼が貯まったところで、勝手に検討される設計です。BizPlatform様の番組でも同じことができると思います。

6. 次のステップ(ご提案)

STEP 1
第1回テーマの再合意「SOLA事例紹介」→「紹介依存の構造分解」へのテーマ変更について、奥平様・吉野様・青木様で合意取り。
STEP 2
第1回〜第3回のシリーズ構成決定本資料の表(§3)の3回構成をベースに、テーマと尺を確定。
STEP 3
第1回 修正版台本のドラフト作成本資料 §4 のサンプルを叩き台に、青木様・吉野様の口調・キャラに合わせて全編(15分尺)を仕上げる。弊社で叩き台を起こすことも可能です。
STEP 4
収録 → リスナーからの反応モニタリング第1回配信後、購読率・継続聴取率・「いいね/コメント」の質を見て、第2回以降のチューニング。

以上、第1回のポジショニングを少し攻めに振るご提案です。

もちろん現案のまま走らせる選択もあると思いますし、最終的には吉野さん・青木さんが「これなら自分の言葉で話せる」と思える台本が一番です。修正版の方向性に少しでもピンと来た部分があれば、第1回の台本ドラフトを弊社で叩き台として起こすこともできますので、お声がけください。

引き続きよろしくお願いいたします。

株式会社ピースフラットシステム
代表取締役 片川 良平